- 2016-10-6
- コラム
3C分析とは、歯科医院の戦略を考える時に市場を分析するためのプロセスです。
3C分析によって、現在の環境における自院の課題の発見や、競合の強みや弱みを導きだせます。
目的としては、競合医院とは異なる差別化となる成功要因を導き出すことにあります。
分析のフレームワークですので、
顧客(患者様)…Customer
競合(歯科医院)…Competitor
自医院(自社)…Company
この3つのフレームで分析を進めていきます。
分析の際の簡単な質問をいくつかあげます。
1.患者様:Customer
患者がどのような価値を求めており、どんな基準で競合と比較しているのか調査します。
どんな患者様に来てほしいか?
患者様が持っているニーズ・解決したいことは?
ニーズが満たされた時にどんな気持ちになっているか?
2.競合歯科医院:Competitor
競合の歯科医院と比較して、自院はどのような強みがあるのかを調査します。
競合の強みは、弱みは?
競合の特徴は?
3.自医院:Company
自院にどのような強みがあり、患者にどのような価値を提供するのかを調査します。
自社の強みは、弱みは?
自社の患者様からの評価は?
このフレームワークから、競合歯科医院に負けない自院の強みを見出していきます。
検索エンジンで、患者様が歯科医院を探すときの行動を考えてみましょう。
①YahooやGoogle等の検索エンジンを表示します。
②キーワードを入力し、検索します。
(検索したキーワードにて、10位以内に入っていることが最重要です。)
③少なくとも3医院は閲覧します。
見た目が良くないと選ばれる確率は下がりますし、自分が求めている医院と異なると、離脱することになります。
④いくつかのホームページを見た結果、自分の目的に合うと感じた医院に予約する。
現在では、閲覧者の検索リテラシーが上がり、自院のサイトだけではなく、口コミサイトや評判を確認してホームページに書いてあることが本当なのか信用できるのか確認したり、知人に評判を聞いたりしているようです。
前提条件である10位以内という問題はさておき、閲覧する時点で、選ばれ、来院を促すホームページであることが重要です。
そこで他院には無い3C分析を行い、圧倒的な強みがあれば、選ばれる確率が高まるのです。
これはWeb上だけでは無く、そのような強みがあれば口コミも広がりやすいです。
最近、よく見かけるのは、無痛治療・痛くない治療とうたってはいるのですが、その根拠となるものを全く説明していないホームページが多いです。
何か強みを訴えるなら、どうしてそうなのか根拠づけて、その強みを証明するような内容があることが必要です。
『うちは、これといった強みがないんだよなあ』
という先生方も多くいるとは思います。
強みが無いとしても、表現によって上手に訴求することが望ましいです。
正直に説明していて集客できないのであれば、嘘にはならない程度に誇張し、患者様に来てもらうようにされたほうが、みなさんの経営には、必ずプラスになります。それは一人の患者様の来院が大きく影響するからです。
強みは、診療圏内の歯科医院との競争ですので、他の地域でこれが良かったと言っても通用しないかもしれません。
周囲の競合歯科医院を調査し、どの部分で勝って、どの部分では負けるなど意図を持って分析し、勝つ部分を決めることが重要です。
『地域(駅名)+歯科(歯医者)』で3医院くらいどういうことを打ち出しているのか確認してみて下さい。それだけでも何か見えてくるかもしれません。
実際、さまざまな面で、他の医院よりも質として上回っていたとしても、ホームページに記載がなければ伝わりません。
伝え合いことがダイレクトに閲覧者に伝わり、来院につながればベストですが、現在では前述のとおり口コミサイトや評判を確認するということをしているので、いかに閲覧者が納得・信頼させることが必要となっています。
時間はかかるかもしれませんが、「歯医者が書いたデンタルブログ」のような歯に関する情報提供サイトで、閲覧者が欲している情報をタイムリーに提示できれば、おのずと信頼が生まれます。
信頼が生まれれば、そのサイトを閲覧する可能性が高まり、ひいては来院につながる可能性も高まるのです。