- 2016-9-12
- コラム
採用活動を短期的な視点で見た場合、応募から採用までを『スピード重視』で進めるのが最大のポイントです。
特に、歯科医師、歯科衛生士は免許が必要な職種であり、その貴重な人材を確保する事は簡単ではありません。ですから、歯科医院の理念・想いと合致する人材であれば、即採用するべきなのです。
[スピードの目安]
1.応募⇒1日以内に返事
2.お礼の連絡⇒応募から1日以内(返事と一緒がベター)
3.面接予約⇒連絡から1日以内に予約(返事、お礼と一緒がベター)
4.面接
5.合否⇒面接後1日以内に合否連絡
6.入職・就業
一方で、採用には長期的な視点も必要となってきます。
重要なのは、『その年の職種別必要人数』と、『どのような計画・方法で人材を確保するか』という事です。
長期的な視点での採用活動は、待ちの姿勢ではなく、歯科医院側から積極的なアクションを起こしたほうが、結果的に良い人材を確保しやすいです。
特に、医科歯科のある大学、歯科衛生士専門学校への訪問は、歯科医院の想いを直接伝える上でも重要です。
私のクライアントで、実際に行われた事例をご紹介します。
A歯科医院では人材募集をかけても、数ヶ月間歯科衛生士の応募がない状態でした。
対策として、A歯科医院では採用パンフレットを作成し、全国の衛生士学校に郵送することを思いつき実施しました。しかし、成果は出ず、どの衛生士学校からも反応はありませんでした。
コンサルティングで、院長先生からどうすればいいか相談されたので、私は以下をお伝えしました。
「採用パンフレット郵送だけでなく、学校訪問し、歯科医院の想いを伝えましょう。」
実は、A歯科医院でも最初は学校訪問を視野に入れていたのですが、採用パンフレット郵送前に衛生士学校に連絡した際に、
「わざわざご訪問されなくても大丈夫ですよ。」
と学校から言われたので、訪問を取りやめたそうです。
そのことを院長先生からお聞きし、私は更に以下をお伝えしました。
「あえて直接お伺いして、A歯科医院の歯科衛生士採用にかける思いを伝えて下さい。そうすることで、院長先生の歯科医院経営にかける情熱が伝わるはずです。」
その後、院長先生は、採用パンフレット配布と併せ、各地の衛生士学校を訪問し、学生とお話をしたそうです。
最初は反応はなかったそうですが、約2ヶ月後の11月頃に来春卒業予定の学生2名から、A歯科医院の見学希望の問い合わせがあったそうです。
上記の長期的な視点での採用活動は、すぐに効果が現れるわけではありませんが、良い人材を集める上でとても重要であるといえると思います。
歯科医院側から積極的に働きかける事で、より良い人材が採用できる可能性が高まってきます。
歯科医院側から積極的に働きかけを行っていない歯科医院はもちろんのこと、既に実施している歯科医院でも、更に踏み込んだ採用活動をしてみてはいかがでししょうか。