- 2016-9-30
- コラム
皆さまは、以下の質問について、どのように回答されますか?
「ご自分の歯科医院の最大の特徴は何ですか?」
患者様とのコミュニケーションを大切にする、最新の医療技術・治療が出来る、定期検診を積極的に患者様に進めている等、多彩な回答がでてくると思います。
しかし、中には以下のような方がいらっしゃるかもしれません。
それは、『たくさんあって一つに絞れない方』と『特徴が出てこない方』です。
内容は正反対ですが、両方とも「特徴」が答えられていないことはお分かりかと思います。特徴がない、あるいは特徴が言えない歯科医院は、繁栄する歯科医院になるのは難しいと思います。
医院としての特徴を持ち、その上で患者様へ付加価値を提供し、その付加価値を意識的に情報提供している歯科医院が、繁栄する歯科医院になるための条件の一つとなるのです。
付加価値は物理的なものでなくても構いません。むしろ、イメージというある種、形のないもので付加価値が提供できたほうが、長期的にみると良いでしょう。
理想を言えば、オリジナルブランドを創り、認知され、高い評価を受ければ、医院経営が成功する可能性はかなり高くなると思います。そのオリジナルブランドに、一度高い評価を受けると、価格設定を高く設定しても契約数は増加します。
具体例をあげると、ルイ・ヴィトンやエルメスはバッグ、財布、ネクタイ等、おそらく原価がかなり安い製品であっても高い価格設定をしています。
それが認められるのは、ルイ・ヴィトン、エルメスというブランドが高い評価を得ているからです。
患者様が歯科医院を選ぶ際、治療の質、サービスといった必須事項だけでなく、利便性、人気、評判、知名度、そしてその歯科医院だけが持つ強い付加価値(オリジナルブランド)を総合的に見て来院するどうかを決定しているのです。
強い付加価値を持つ歯科医院を作るのは容易ではありませんが、不可能なことでもありません。
重要なポイントは、『スタッフのモチベーションアップ』と『利益を創る仕組みづくり』です。
経営の究極の目的は、
『顧客満足を最大化することで利益を創り続け、組織の存続を図ること』
です。その中で、最大のコストである人件費のかけ方をどうするかがポイントです。
つまり、一定の人件費比率、労働分配率なのであれば、人数を少なくして、一人当たりの給与を上げることで、スタッフ一人あたりの生産性アップを図ることで業績向上に結びつけ、歯科医院の価値を高めるのです。
そして、患者様とのコミュニケーションを徹底的に行い、患者様の信頼、やがてファンになってもらえれば、歯科医院の価値は更に高まります。その上で、上述の強い付加価値がつけることができ、高い評価を得られれば、最強の歯科医院になることも夢ではありません。
患者様とのコミュニケーションは来院された方は無論の事、ホームページを通じて、遠くにいて来院が難しい方であってもコミュニケーションを図ることが重要です。
ホームページですと、リアルタイムに疎通するのは難しいので、閲覧された方のお悩みや疑問を答えていくやり方が現実的かと思います。
Q&Aサイトを立ち上げ、直接回答する方法もありますが、歯科(医療)業界特有の制約もありますので、「歯医者の書いたデンタルブログ」のように、FAQに対して答える方が歯科業界には合っていると言えるでしょう。